高血圧とは?
心臓から血液を全身に送り込む際に、血管壁にかかる圧のことを「血圧」といいます。
心臓が血液を送り出すとき、ポンプのように収縮するときの血圧を収縮期血圧、または上の血圧といいます。
対して、血液を送り出さず、心臓が拡張しているときの血圧を拡張期血圧、または下の血圧といいます。
日本高血圧学会が発表している高血圧の基準は、上の血圧で、140mmHg以上、下の血圧で90mmHg以上(診察室血圧)
と言われています。
家庭で測る血圧を家庭血圧、医療機関で測る血圧を診察室血圧といいます。医療機関ではどうしても緊張し、血圧も上昇しがちですので、診察室血圧の基準は、家庭血圧より5mmHg高く設定されています。
ですので、家庭で測る血圧を重視し、上の血圧で135mmHg以上、下の血圧で85mmHg以上を基準として、朝晩2回測るといいでしょう。
高血圧の原因とは
高血圧は塩分過剰が原因である。と言われています。
昨今、色々な本や情報で、塩分が高血圧の原因ではないといわれる方もいらっしゃるのですが、高血圧の原因のひとつに、塩分過剰があるというのが今は、一般的です。
なぜ、塩分の摂りすぎが高血圧になるのかですが、体の中は、水分と塩分が一定の濃度に保たれるように作られています。これを浸透圧といいますが、生物の細胞の働きの中で非常に重要な働きをしています。
参考:浸透圧とは?簡単に説明
つまり、塩分が増えると、濃度を一定に保とうとして、体内に水分がため込まれます。塩分をとると、のどが渇いて水分を欲するのは、この為です。そのため、血液量が増えて血管にかかる圧力が増して、高血圧になるという理屈です。
塩分取得の目標値と気を付けたい塩分過多の食品
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年度版」では、1日の食塩摂取は6g未満を目標値に設定するのが望ましいと報告されています。ちなみにWHOの定めた基準は1日5g未満です。
しかしながら、日本人は塩分を多く含む食文化の影響から、男女とも目標値には届いていないのが現状です。
私たちはひょっとしたらそれほど塩分を摂取しているという意識はないのかもしれませんが、実は市販の加工品や外食には多くの塩分が含まれています。
ここでは、塩分が多く含まれている食品について書いていきます
こんなものにも塩分が多く含まれている!
- かまぼこ
- 食パン
- ハム
- チーズ
外食は塩分表示がないため注意が必要!
- ピザ
- 牛丼
- 焼きそば
- ラーメン(特にスープ)
食塩相当量を確認する
加工食品のパッケージの裏には、栄養成分表示が記載されています。これまでは、多くの加工品で食品はナトリウムで表示されていて、実際の食塩量がわかりにくいものでした。
参考:食塩がナトリウム表記されているときは、下記を参考にしてみてください。
しかし、今では大半が食塩相当量が表示されるようになっていますので、ぜひ加工食品を買う際は、チェックしてみてください。
高血圧対策に有効なDASH食
高血圧対策にぜひ取り入れたいDASH食をご存じでしょうか?DASHとは、Dietary Approaches to Stop Hypertensionの頭文字をとったもので、「高血圧予防のための食事法」という意味で、アメリカで考案されたものです。
DASH食は、主に、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルや食物繊維、たんぱく質などを多く含む野菜や豆類などが中心
増やすべき食品は
- 果物
- 野菜
- 大豆
- ヨーグルト、チーズ
- 海藻類
- 魚類
などです。
カリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルはいずれも日本人に不足がちなミネラルですが、いずれも食べ物で血圧改善するために有効な栄養素です。
薬やサプリメントではなく、食生活を改善することで、血圧改善を目指してみましょう
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